WANIMA「やってみよう」の原曲は?童謡ピクニックのアレンジ経緯と歴代作品を徹底解説
世代を超えて親しまれる名曲「やってみよう」。耳に残るキャッチーなメロディと前向きなメッセージ性から、教育現場や運動会、各種応援ソングとしても定番の一曲です。しかし、検索窓に「やってみよう」と打ち込むと、人気ロックバンドWANIMAによる爆発的ヒット曲の情報とともに、童謡「ピクニック」や往年の声優・國府田マリ子による同名アルバムの情報が同時に浮上し、「結局どれが元ネタなのか」「原曲と何が違うのか」と疑問を持つリスナーも少なくありません。
国民的CMソングとして日本中に浸透した背景には、親しみやすい童謡を巧みに現代風へ昇華させた緻密なアレンジ経緯が存在します。また、同じタイトルを持つ過去の音楽作品との住み分けを知ることで、楽曲が持つ歴史的な奥行きも鮮明に見えてきます。公式発表資料や音楽史の事実関係を整理し、本作のルーツと魅力を紐解いていきます。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:WANIMAの「やってみよう」は2017年発売の配信シングルで、原曲は世界中で親しまれる童謡「ピクニック」。
- 要点2:auの人気テレビCM「三太郎シリーズ」の正月タイアップとして制作され、疾走感あふれるメロディックパンクに大胆アレンジされた。
- 要点3:検索で混同されやすい國府田マリ子の「やってみよう」は1999年にリリースされた完全オリジナルのアルバムであり、WANIMA版とは別作品。
【原曲の正体】童謡「ピクニック」がWANIMA版「やってみよう」へ生まれ変わるまで
WANIMAが歌う「やってみよう」のメロディを聴いて、幼少期に歌った記憶が呼び起こされた方も多いはずです。その直感通り、本作の原曲はイギリス民謡を起源とし、日本でも長年親しまれてきた伝統的な童謡「ピクニック」です。
童謡「ピクニック」といえば、「丘を越え 行こうよ 口笛吹きつつ」という牧歌的な歌詞や、動物の鳴き声を模したリフレインが印象的な楽曲です。WANIMAはこの親しみやすい旋律を基盤に据えつつ、トレードマークである疾走感あふれるスリーピースのパンクロックサウンドへと再構築しました。原曲の軽快なリズムを損なうことなく、パワフルなギターリフとドライブ感のあるベースライン、力強いドラムビートを融合させることで、子どもから大人まで自然と身体が動き出すアンセムへと昇華させています。
【CMソング起用と配信シングル化】2017年元日に日本中を席巻した制作背景
「やってみよう」が社会的な現象となった大きな契機は、auの看板テレビCM「三太郎シリーズ」のお正月CMソングへの抜擢でした。2017年1月1日、元日の幕開けとともに全国でオンエアが開始されると、三太郎(松田翔太演じる桃太郎、桐谷健太演じる浦島太郎、濱田岳演じる金太郎ら)が様々な挑戦を繰り広げるコミカルかつ前向きな映像と、WANIMAの突き抜ける歌声が見事にシンクロし、SNSを中心に爆発的な反響を呼びました。
当初はCM専用のショートバージョンとして放送されていましたが、フルサイズ音源のリリースを熱望する声が殺到したことを受け、同年2017年3月8日に配信限定シングルとして公式リリースされました。誰もが知る童謡のキャッチーさと、挑戦を後押しするポジティブなエネルギーが合致したことで、瞬く間に主要音楽配信チャートの上位を独占することとなりました。
【歌詞の違いを徹底比較】童謡版とWANIMA版のメッセージ性の違い
原曲である童謡「ピクニック」とWANIMA版「やってみよう」の最大の違いは、楽曲に込められた歌詞のメッセージ性にあります。原曲の情景描写を主体とした牧歌的な世界観から、自己肯定と行動力を促す応援歌へと大きく舵が切られています。
童謡版が「青空の下で仲間と楽しくハイキングをする情景」を歌っているのに対し、WANIMA版「やってみよう」は「失敗を恐れずに新しい一歩を踏み出す勇気」をテーマに据えています。歌詞中には「正しいより 楽しい」「失敗も思い出」といった、現代人の心にダイレクトに響く前向きなフレーズが散りばめられており、原曲の親しみやすいメロディラインをそのまま活かしながら、聴き手の背中を力強く押す独自の言葉が紡がれています。この言葉の力こそが、単なるパロディやカバーの枠を超え、独立した名曲として愛される要因となっています。
【歴代作品の比較】WANIMA版と國府田マリ子の同名アルバムの違い
音楽データベースやストリーミングサービスで「やってみよう」を検索すると、WANIMAの楽曲に加えて、人気声優・シンガーの國府田マリ子がリリースした作品がヒットすることがあります。両者はまったく異なる文脈を持つ作品であり、年代や作品形式にも明確な違いが存在します。
國府田マリ子の『やってみよう』は、1999年に発売されたオリジナルフルアルバムです。声優アーティストブームの先駆けとして活躍していた彼女の通算6作目のアルバムであり、ポップで温かみのある楽曲群が収録された名盤としてファンに知られています。一方、WANIMAの「やってみよう」は2017年に発表された配信シングルであり、童謡「ピクニック」のアレンジ楽曲です。両者の詳細な違いは以下の通りです。
| 項目 | WANIMA「やってみよう」 | 國府田マリ子『やってみよう』 |
|---|---|---|
| 発売年(リリース) | 2017年(配信シングル) | 1999年(CDアルバム) |
| 作品形態 | 配信限定シングル(後にアルバム収録) | オリジナルフルアルバム |
| 原曲・ルーツ | 童謡「ピクニック」(イギリス民謡) | 完全オリジナル楽曲群で構成 |
| タイアップ・用途 | au「三太郎シリーズ」お正月CMソング | 声優・アーティスト活動としてのオリジナル盤 |
| 音楽ジャンル | メロディック・ハードコア / パンクロック | J-POP / 声優ポップス |
このように、同じタイトルでありながら発売年代にして約18年の開きがあり、作品の成り立ちも完全に異なります。ネット検索で双方の名前が並ぶのは、タイトルの一致によるものであり、直接的な音楽的関連性はありません。
【プロの結論】なぜ「やってみよう」は国民的アンセムとして定着したのか
なぜWANIMAの「やってみよう」は、数多あるCMタイアップ曲の中でこれほど息の長い定番曲となったのでしょうか。その背景には、「幼少期の記憶への接続」と「時代の空気を捉えたエンパワーメント」という2つの要素の高度な結合があります。
心理学的に、幼少期から慣れ親しんだメロディは聴き手に安心感と無意識の好意を抱かせます。童謡「ピクニック」の持つ絶対的な親しみやすさを土台にしつつ、そこにWANIMAの持ち味である骨太なロックサウンドと、背中を押すストレートな日本語詞を乗せるアプローチは、広告音楽としてもポップミュージックとしても極めて優れた設計でした。単なるノスタルジーに浸らせるのではなく、前に進む原動力へと変換する構成が、発表から年月が経過した現在でも学校行事やスポーツシーンで選ばれ続ける最大の理由です。
【やってみよう】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:WANIMAの「やってみよう」はCDシングルとして販売されていますか?
A1:当初は2017年3月に「配信限定シングル」としてリリースされました。その後、2018年1月に発売されたWANIMAのメジャー1stフルアルバム『Everybody!!』に収録され、CD媒体としても手に入れることができるようになっています。
Q2:原曲の童謡「ピクニック」の作詞・作曲者は誰ですか?
A2:旋律はイギリスやアメリカに起源を持つ伝承童謡・民謡がベースとされています。日本国内で親しまれている日本語詞は、詩人の萩原英彦氏や萩原朔美氏らの手掛けたバージョンが広く教科書等に掲載されてきました。WANIMA版の歌詞はCMのテーマに合わせてオリジナルで書き下ろされたものです。
Q3:國府田マリ子のアルバム『やってみよう』に童謡ピクニックのカバーは入っていますか?
A3:収録されていません。1999年にリリースされた國府田マリ子の『やってみよう』は全編オリジナルのJ-POPアルバムであり、WANIMA版とはタイトルが一致しているだけの独立した作品です。
まとめ:世代を越えて挑戦を支え続ける名曲の軌跡
童謡「ピクニック」という普遍的な財産をベースに、時代のエネルギーを注ぎ込んで誕生したWANIMAの「やってみよう」。そのルーツを辿ると、単なる偶然のヒットではなく、親しみやすい伝統音楽と力強いロックが見事に融合した必然の結晶であることがわかります。また、同名アルバムである國府田マリ子の作品も含め、それぞれの時代にリスナーを元気づけてきた音楽の歴史が刻まれています。新たな一歩を踏み出すとき、この爽快なメロディはこれからも多くの人々の背中を押し続けていくはずです。 (出典: やっ て みよう(Yahoo!ニュース))